環境計量士(濃度)

第71回計量士国家試験問題の正解と解説【管理 問16~20】

2020年12月に実施された「第71回計量士国家試験問題」の解答と解説になります。

問題文及び解答は経済産業省のHPにある「過去の計量士国家試験問題」から引用しています。

https://www.meti.go.jp/policy/economy/hyojun/techno_infra/23_kakomon.html

 

解説は私の見解になります。解説が間違っている可能性もありますので、予めご了承ください。

 

どうやって勉強を進めればいいのかわからない方はこちらの記事も読んでみて下さい。

環境計量士とは?取得までのロードマップも解説!

 

問16~20の内容は?

「計量管理概論」の問16~20の内容は以下の通りです。

  • 問16 SN比
  • 問17 自動制御
  • 問18 情報処理
  • 問19 通信技術
  • 問20 信頼性

問16 SN比

問16

SN比の比較により、現行器より優れた測定器を選択したい。そこで、現行器及び候補となる測定器A、Bの優劣を、一次式校正を前提としたSN比により評価する。値の分かっている測定物の量を信号M、誤差因子の水準をN1N2とし、各測定器の出力yを測定したところ次の図が得られた。この図のデータからSN比を求め、測定器を比較するとき、判断として正しいものを、下の中から一つ選べ。

  1. 現行器と測定器Aでは、広範囲の出力に対応している現行器を選択するのがよい。
  2. 現行器と測定器Bでは、誤差因子に対するばらつきが大きい現行器を選択するのがよい。
  3. 三つの測定器では、グラフが直線的であり、さらに誤差因子に対するばらつきの小さい測定器Aを選択するのがよい。
  4. 三つの測定器では、信号Mが10から20の範囲においては、傾きの最も小さい測定器Bを選択するのがよい。
  5. 現行器と測定器A、BのSN比は変わらないので、現行器、測定器A、または測定器Bのいずれを選択してもよい。

正解と解説

3 三つの測定器では、グラフが直線的であり、さらに誤差因子に対するばらつきの小さい測定器Aを選択するのがよい。

  

問17 自動制御

問17

生産工程で多く用いられている自動制御の用語において、「シーケンス制御」について説明しているものはどれか。次の記述の中から、正しいものを一つ選べ。

  1. 目標値、外乱などの情報に基づいて、制御対象の応答を正確に予測し、操作量を決定する制御方式のことである。
  2. あらかじめ定められた順序又は手続きに従って制御の各段階を逐次進めていく制御方式のことである。
  3. 与えた操作量の結果を目標値と比較し、それらを一致させるように操作量を生成する制御方式のことである。
  4. 複数の制御入力と複数の制御量との間に相互干渉がある系において、制御入力をまとめて操作することによって、複数の制御量を同時に制御する制御方式のことである。
  5. 比例動作、積分動作及び微分動作の三つの動作を含む制御方式のことである。

 

正解と解説

2 あらかじめ定められた順序又は手続きに従って制御の各段階を逐次進めていく制御方式のことである。

 

問18 情報処理

問18

測定データの信号変換に関する次の記述の空欄(ア)~(エ)に入る語句の組合せとして正しいものを、下の中から一つ選べ。

 測定データの伝送に用いる信号には、時間的に連続な信号波形をそのまま伝送するアナログ信号と、離散的な信号情報を伝送するデジタル信号がある。アナログ信号の測定データをデジタルコンピュータで処理するためには、AD変換器によりデジタル信号に変換する必要がある。このとき、アナログ信号の値を一定時間間隔毎に取り出すことを(ア)といい、信号の値の大きさを幾つかの区間に区分し、各区間内を同一の値とみなすことを(イ)という。

 デジタル信号は、ビット数を(ウ)ことで(イ)誤差が減り、測定データの忠実な再現が可能となる。例えば、nビットのAD変換器の分割数は2nで与えられるので、12ビットのAD変換器による測定データの分割数は212=4096となる。これは、10ビットのAD変換器に比べて(エ)倍の分割数で信号を変換できることを意味している。

  1. (ア)標本化 (イ)量子化 (ウ)増やす (エ)4
  2. (ア)量子化 (イ)標本化 (ウ)増やす (エ)2
  3. (ア)標本化 (イ)符号化 (ウ)減らす (エ)1.2
  4. (ア)量子化 (イ)標本化 (ウ)減らす (エ)4
  5. (ア)標本化 (イ)量子化 (ウ)増やす (エ)2

正解と解説

1 (ア)標本化 (イ)量子化 (ウ)増やす (エ)4

 

 

問19 通信技術

問19

Information and Communication Technology (ICT)への関心の高まりに伴いデータ伝送に近距離無線通信技術が利用されるようになってきた。次の中から近距離無線通信技術ではないものを一つ選べ。

  1. Wi-Fi
  2. Universal Serial Bus (USB)
  3. Bluetooth
  4. Near Field Communication (NFC)
  5. Radio Frequency Identifier (RFID)

(注)試験問題に記載されている名称は、商標または登録商標の場合があります。この問題では、「TM」及び「®」を明記していません。

 

正解と解説

2 Universal Serial Bus (USB)

 

問20 信頼性

問20

「JIS Z 8115 ディペンダビリティ(総合信頼性)用語」で規定されるアイテムに関する次の記述の中から、誤っているものを一つ選べ。

  1. 故障したアイテムは、実行可能な状態に戻すことができる修理アイテムと、戻すことができない非修理アイテムに分類される。
  2. 信頼性とは、アイテムが、与えられた条件の下、与えられた期間、故障せずに、要求どおりに遂行できる能力である。
  3. 耐久性とは、与えられた運用及び保全条件で、有用寿命の終わりまで、要求どおりに実行できるアイテムの能力である。
  4. ロバストネスとは、アイテムが無効な入力又はストレスとなる環境条件で、正しく機能を遂行できる度合である。
  5. 平均故障間動作時間(MTBF)は、非修理アイテムにも適用できる。

 

正解と解説

5 平均故障間動作時間(MTBF)は、非修理アイテムにも適用できる。

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