本サイトは過去の環境計量士(濃度)試験問題の正解と解説をまとめています。
2019年12月に実施された「第70回計量士国家試験問題」の解答と解説になります。
問題文及び解答は経済産業省のHPにある「過去の計量士国家試験問題」から引用しています。
日本産業標準調査会のページでは、JIS規格を閲覧することができます(閲覧には登録が必要です)。
解説は私の見解になります。解説が間違っている可能性もありますので、予めご了承ください。
どうやって勉強を進めればいいのかわからない方はこちらの記事も読んでみて下さい。
問21~25の内容は?
「化学分析概論及び濃度の計量」の問21~25の内容は以下の通りです。
- 問21 イオンクロマトグラフ法
- 問22 工場排水試験方法
- 問23 ガスクロマトグラフ質量分析
- 問24 工場用水・工場排水中のPFOS・PFOA
- 問25 大気中の浮遊粒子状物質自動計測器
問21 イオンクロマトグラフ法
問21
「JIS K 0102 工場排水試験方法」に規定されている、イオンクロマトグラフ法による陰イオン(塩化物イオン、ふっ化物イオン、亜硝酸イオン、硝酸イオン、りん酸イオン、臭化物イオン及び硫酸イオン)分析操作に関して、次の記述の中から誤っているものを一つ選べ。
- 試料中の懸濁物や有機物は、分離カラムの性能低下の原因となる場合があるので、これらの物質を含む試料は、除去操作を行った後に試験する。
- 試料中に含まれている陰イオン間の濃度の相違が大きいと、感度妨害を引き起こす場合がある。
- 操作中、溶離液に新たな気体が溶け込むのを避けるための対策を講じる。
- イオンクロマトグラフは、測定対象イオンの濃度にかかわらず、分離カラムとサプレッサーを組み合わせた方式のものを使用する必要がある。
- 検量線を作成する際には、測定対象とする複数のイオンを含む混合標準液を使用することができる。
正解と解説
4 イオンクロマトグラフは、測定対象イオンの濃度にかかわらず、分離カラムとサプレッサーを組み合わせた方式のものを使用する必要がある。
問22 工場排水試験方法
問22
「JIS K 0102 工場排水試験方法」に規定されている金属元素の試験における試料の保存処理又は前処理の操作に関して、次の記述の中から誤っているものを一つ選べ。
- 溶存鉄の試験に用いる試料は、試料採取後速やかに硝酸を加え、pH約1として保存する。
- クロム(Ⅵ)の試験に用いる試料は、試料採取後、そのままの状態で0℃~10℃の暗所に保存する。
- 有機物及び懸濁物がきわめて少ない試料は、塩酸又は硝酸を加えて静かに煮沸する。
- 有機物が少なく、懸濁物として、水酸化物、酸化物、硫化物、りん酸塩を含む試料は、塩酸または硝酸を加えて加熱分解する。
- 酸化されにくい有機物を含む試料は、硝酸を加えて加熱分解を行った後に放冷し、硝酸を再度加え、過塩素酸を少量ずつ加えて加熱分解する。
正解と解説
1 溶存鉄の試験に用いる試料は、試料採取後速やかに硝酸を加え、pH約1として保存する。
問23 ガスクロマトグラフ質量分析
問23
ガスクロマトグラフ質量分析計で用いられる電子イオン化(EI)法において、イオン源の構成要素と成り得ないものを一つ選べ。
- フィラメント
- 引き出し電極
- 誘導コイル
- 押し出し電極
- 電子トラップ
正解と解説
3 誘導コイル
問24 工場用水・工場排水中のPFOS・PFOA
問24
「JIS K 0450-70-10 工業用水・工場排水中のペルフルオロオクタンスルホン酸及びペルフルオロオクタン酸試験方法」に関する次の記述の中から、誤っているものを一つ選べ。
- 流れ分析は、「JIS K 0102 工場排水試験方法」において、有機物と無機物の両方の分析で採用されている。
- フローインジェクション分析は、細管内の流れを気体で分節することで、試料と試薬とを効率よく混合することを特徴とする。
- 連続流れ分析では、送液部にペリスタルティック(ペリスタ形)ポンプを用いることができる。
- フローインジェクション分析では、吸光度以外を測定する検出器も用いることができる。
- 連続流れ分析では、分液対象成分に相当する応答曲線のピーク高さを用いて定量を行うことができる。
正解と解説
4 フローインジェクション分析では、吸光度以外を測定する検出器も用いることができる。
問25 大気中の浮遊粒子状物質自動計測器
問25
「JIS B 7954 大気中の浮遊粒子状物質自動計測器」に規定されている、ベータ線吸収方式の自動計測器に関する次の記述の(ア)~(ウ)に入る語句の組合せとして、正しいものを一つ選べ。
ベータ線吸収方式は、ろ紙上に捕集した粒子によるベータ線の吸収量の(ア)から(イ)濃度としての指示値を得るものである。ベータ線の検出器として、シンチレーション検出器や(ウ)検出器などを使用する。
- (ア)増加 (イ)相対 (ウ)周波数
- (ア)減少 (イ)相対 (ウ)周波数
- (ア)増加 (イ)質量 (ウ)周波数
- (ア)減少 (イ)質量 (ウ)半導体
- (ア)増加 (イ)質量 (ウ)半導体
正解と解説
5 (ア)増加 (イ)質量 (ウ)半導体