環境計量士(濃度)

第70回計量士国家試験問題の正解と解説【管理 問16~20】

2019年12月に実施された「第70回計量士国家試験問題」の解答と解説になります。

問題文及び解答は経済産業省のHPにある「過去の計量士国家試験問題」から引用しています。

 

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解説は私の見解になります。解説が間違っている可能性もありますので、予めご了承ください。

どうやって勉強を進めればいいのかわからない方はこちらの記事も読んでみて下さい。

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問16~20の内容は?

「計量管理概論」の問16~20の内容は以下の通りです。

  • 問16 SN比
  • 問17 時定数
  • 問18 情報処理(1)
  • 問19 情報処理(2)
  • 問20 保全

問16 SN比

問16

次の文章は、測定のSN比を求めて測定方法を改善する過程を述べたものである。(ア)から(エ)の空欄にあてはまる語句の組合せとして正しいものを、下の1から5の中から一つ選べ。

 最適な水準を選ぶための(ア)因子として、測定条件A~Gを選択し、それぞれ3水準を設定して直交表L18に割り付けた。また、測定対象量の値を意図的に変化させるための(イ)因子Mを3水準設定した。さらに、(ウ)因子Nとして指示値のばらつきの原因となる複数の条件を調合し、指示値が小さくなる条件N1及び指示値が大きくなる条件N2の2水準を設定した。

 直交表の各行の条件における測定のSN比を求めるため、MとNの水準の全ての組合せについて指示値を得た。測定方法の改善につながるように、指示値からSN比ηを求め、(ア)因子A~Gの水準別のSN比の平均値の比較を行い、SN比が最も(エ)なる(ア)因子の水準を選び、その組合せを求めた。

  1. (ア)制御 (イ)信号 (ウ)標示 (エ)小さく
  2. (ア)制御 (イ)信号 (ウ)誤差 (エ)大きく
  3. (ア)信号 (イ)制御 (ウ)誤差 (エ)大きく
  4. (ア)信号 (イ)制御 (ウ)誤差 (エ)小さく
  5. (ア)制御 (イ)信号 (ウ)標示 (エ)大きく

 

正解と解説

2 (ア)制御 (イ)信号 (ウ)誤差 (エ)大きく

 

問17 時定数

問17

次の図は、一次遅れ系の単位ステップ応答について、時定数が異なる三つの例を①、②および③として示したものである。図に示した応答に関する記述として誤っているものを、下の1から5の中から一つ選べ。ただし、図の縦軸は整定値が1となるように規格化された応答を示している。また、tは時間、Tは制御系の時定数、さらに自然対数の底は約2.7である。

  1. 単位ステップ応答により制御系の応答の速さを知ることができる。
  2. 一次遅れ系の単位ステップ応答を表す関数形は1-exp(-t/T)である。
  3. 時定数が短いほうが応答の速い制御系である。
  4. ②の制御系の時定数は、ほぼ1秒と読み取れる。
  5. 三つの例のうち、応答が最も遅いのは①、最も速いのは③である。

 

正解と解説

5 三つの例のうち、応答が最も遅いのは①、最も速いのは③である。

 

問18 情報処理(1)

問18

コンピュータ内部で少数を取り扱う手法である浮動小数点演算で用いられる二進数の少数について、次の記述の(ア)及び(イ)の空欄にあてはまる数値の組合せとして正しいものを、下の1から5の中から一つ選べ。

 二進数の少数で表された値0.111を十進数に変換することを考える。二進数では0.1と0.1を足した結果は桁上がりして1となる。つまり0.1を二つ足した結果は1となるので、二進数の0.1を十進数で表すと0.5になる。二進数の0.01も同様に考え十進数で表すと(ア)になる。二進数0.111は0.1+0.01+0.001であるので、これを十進数で表すと(イ)になる。

  1. (ア)0.25 (イ)0.875
  2. (ア)0.25 (イ)0.7
  3. (ア)0.2 (イ)0.875
  4. (ア)0.2 (イ)0.7
  5. (ア)0.1 (イ)0.7

正解と解説

 1 (ア)0.25 (イ)0.875

 

問19 情報処理(2)

問19

コンピュータを用いて三つの数の和を求める。三つの数のそれぞれを単精度浮動小数点数(約7桁の有効桁をもつ浮動小数点数)としてコンピュータにa、b、及びcとして入力し、途中の計算及び計算結果の取得を一貫して単精度浮動小数点として行う。三つの数の和の計算精度が最も高くなる計算手順はどれか。下の1から5の中から正しいものを一つ選べ。

 a= 123456.0

 b= 0.345678

 c= -123454.0

  1. まずaとbを足し算し、次にその答えとcを足し算する。
  2. まずaとcを足し算し、次にその答えとbを足し算する。
  3. まずbを106倍した数とaを足し算し、次にその答えとcを足し算する。最後にその結果を10-6倍する。
  4. まずa及びcをそれぞれ10-6倍した数同士を足し算し、次にその答えとbを足し算する。最後にその結果を106倍する。
  5. a、b、及びcについて、どの順番で三つの数の和を求めても計算精度は同じである。

正解と解説

2 まずaとcを足し算し、次にその答えとbを足し算する。

 

問20 保全

問20

保全は、アイテムが要求どおりに実行可能な状態に維持され、又は修復されることを意図した、全ての技術的活動及び管理活動の組合せである。保全に関する次の記述の中から誤っているものを一つ選べ。

  1. 予防保全は、アイテムの劣化の影響を緩和し、かつ、故障の発生確率を低減するために行う保全である。
  2. 予防保全には、規定した時間計画に従って実行される時間計画保全と、物理的状態の評価に基づく状態監視保全とがある。
  3. 事後保全は、フォールト(故障状態)の検出後、アイテムを要求どおりの実行状態に修復させるために行う保全のことである。
  4. 実際の運用及び保全の条件下での、保全性の評価尺度として用いられる運用アベイラビリティは、平均アップ時間と平均ダウン時間とにより次式で表される。 運用アベイラビリティ=(平均アップ時間+平均ダウン時間)/ 平均アップ時間
  5. 状態監視保全では故障や異常が起こる前の予兆を素早く把握することが重要であり、事後保全では発生した故障の状況を素早く把握することが重要である。

 

  

正解と解説

4 実際の運用及び保全の条件下での、保全性の評価尺度として用いられる運用アベイラビリティは、平均アップ時間と平均ダウン時間とにより次式で表される。 

運用アベイラビリティ=(平均アップ時間+平均ダウン時間)/ 平均アップ時間

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