2019年12月に実施された「第69回計量士国家試験問題」の解答と解説になります。
問題文及び解答は経済産業省のHPにある「過去の計量士国家試験問題」から引用しています。
解説は私の見解になります。解説が間違っている可能性もありますので、予めご了承ください。
どうやって勉強を進めればいいのかわからない方はこちらの記事も読んでみて下さい。
問6~10の内容は?
「化学分析概論及び濃度の計量」の問6~10の内容は以下の通りです。
- 問6 工業用水・工場排水中のPCB試験方法
- 問7 ICP発光分光分析法
- 問8 排ガス中のふっ素化合物分析
- 問9 原子吸光分析およびICP発光分光分析
- 問10 排ガス中のアンモニアの分析
問6 工業用水・工場排水中のPCB試験方法
問6
「JIS K 0093 工業用水・工場排水中のポリクロロビフェニル(PCB)試験方法」に規定されているガスクロマトグラフ法に関する次の記述について、(ア)~(ウ)に入る語句の組合せとして、正しいものを一つ選べ。
試料中のPCBをヘキサンで抽出し、脱水・濃縮後、(ア)を行う。分解した溶液について再びヘキサンで抽出し、脱水・濃縮する。濃縮液について(イ)を用いたカラムクロマトグラフ分離を行い、溶出液を再び濃縮し、一定量とする。この溶液の一定量をガスクロマトグラフに導入し、検出器に(ウ)を用いた方法で定量する。
- (ア)加水分解 (イ)フロリジル (ウ)水素炎イオン化検出器(FID)
- (ア)加水分解 (イ)シリカゲル (ウ)水素炎イオン化検出器(FID)
- (ア)加水分解 (イ)シリカゲル (ウ)電子捕獲検出器(ECD)
- (ア)アルカリ分解 (イ)シリカゲル (ウ)電子捕獲検出器(ECD)
- (ア)アルカリ分解 (イ)フロリジル (ウ)電子捕獲検出器(ECD)
正解と解説
4 (ア)アルカリ分解 (イ)シリカゲル (ウ)電子捕獲検出器(ECD)
問7 ICP発光分光分析法
問7
ICP発光分光分析法における干渉とその原因の組合せとして、誤っているものを一つ選べ。
- (干渉)物理干渉 (原因)標準液と試料溶液との粘度の違い
- (干渉)分光干渉 (原因)測定対象元素の波長に近接する分子バンドスペクトル
- (干渉)物理干渉 (原因)プラズマ内の電子密度の増加
- (干渉)イオン化干渉 (原因)共存する高濃度のアルカリ金属
- (干渉)分光干渉 (原因)高濃度で含まれる元素の発光によって増加するバックグラウンド
正解と解説
3 (干渉)物理干渉 (原因)プラズマ内の電子密度の増加
問8 排ガス中のふっ素化合物分析
問8
「JIS K 0105 排ガス中のふっ素化合物分析方法」に規定されているイオンクロマトグラフ法に関する次の記述の(ア)~(ウ)に入る語句の組合せとして、正しいものを一つ選べ。
排ガス中のふっ素化合物を(ア)に吸収させた後、吸収液の一定量に(イ)を加え、(ウ)を通気して前処理を行う。
- (ア) 水酸化ナトリウム溶液 (イ) キレート樹脂 (ウ) 二酸化炭素
- (ア) 過酸化水素水 (イ) 陰イオン交換樹脂 (ウ) 二酸化炭素を除いた空気
- (ア) ほう酸溶液 (イ) 陽イオン交換樹脂 (ウ) オゾン
- (ア) 水酸化ナトリウム溶液 (イ) 陽イオン交換樹脂 (ウ) 二酸化炭素を除いた空気
- (ア) ほう酸溶液 (イ) 陰イオン交換樹脂 (ウ) オゾン
正解と解説
4 (ア) 水酸化ナトリウム溶液 (イ) 陽イオン交換樹脂 (ウ) 二酸化炭素を除いた空気
問9 原子吸光分析およびICP発光分光分析
問9
以下に示した五つの語句のうち、原子吸光分析装置とICP発光分光分析装置の両方で構成要素となり得るものが幾つあるか、次の1~5の中から一つ選べ。
ネブライザー
ゼーマン分裂補正方式バックグラウンド補正部
半導体検出器
分光器
水素化物発生装置
- 一つ
- 二つ
- 三つ
- 四つ
- 五つ
正解と解説
4 四つ
問10 排ガス中のアンモニアの分析
問10
次の記述はいずれも日本工業規格(JIS)に規定されている排ガス中の汚染物質の分析方法に関するものである。このうち、「JIS K 0099 排ガス中のアンモニアの分析方法」に規定されているアンモニアの分析方法を述べたものを一つ選べ。
- 試料ガス中の目的成分をスルファニル酸-ナフチルエチレンジアミン酢酸溶液に吸収させて発色させ、吸光度を測定する。
- 試料ガス中の目的成分をジエチルアミン銅溶液に吸収させて発色させ、吸光度を測定する。
- 試料ガス中の目的成分をほう酸溶液に吸収させた後、フェノールペンタシアノニトロシル酸(Ⅲ)酸ナトリウム溶液及び次亜塩素酸ナトリウム溶液を加えて発色させ、吸光度を測定する。
- 試料ガス中の目的成分を水酸化ナトリウム溶液に吸収させた後、4-ピリジンカルボン酸-ピラゾロン溶液を加えて発色させ、吸光度を測定する。
- 試料ガス中の目的成分を過酸化水素水に吸収させた後、2-プロパノールと酢酸を加え、アルセナゾⅢを指示薬として酢酸バリウム溶液で滴定する。
正解と解説
3 試料ガス中の目的成分をほう酸溶液に吸収させた後、フェノールペンタシアノニトロシル酸(Ⅲ)酸ナトリウム溶液及び次亜塩素酸ナトリウム溶液を加えて発色させ、吸光度を測定する。
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