環境計量士(濃度)

第69回計量士国家試験問題の正解と解説【環濃 問11~15】

2019年12月に実施された「第69回計量士国家試験問題」の解答と解説になります。

問題文及び解答は経済産業省のHPにある「過去の計量士国家試験問題」から引用しています。

 

解説は私の見解になります。解説が間違っている可能性もありますので、予めご了承ください。

 

どうやって勉強を進めればいいのかわからない方はこちらの記事も読んでみて下さい。

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問11~15の内容は?

「化学分析概論及び濃度の計量」の問11~15の内容は以下の通りです。

  • 問11 排ガス中の酸素自動計測器
  • 問12 標準液の調製
  • 問13 排ガス試料採取方法
  • 問14 排出ガス中のメタン自動計測器
  • 問15 ガス分析装置校正方法

問11 排ガス中の酸素自動計測器

問11

「JIS B 7983 排ガス中の酸素自動計測器」に規定されている計測器に関する次の記述の中から、誤っているものを一つ選べ。

  1. 磁気式の計測器は、常磁性体である酸素分子を、高温に加熱することで磁化された際に生じる吸引力を利用して、酸素濃度を測定する装置である。
  2. ジルコニア方式は、高温に加熱されたジルコニア素子の両端に電極を設け、その一方に試料ガス、他方に空気を流して酸素濃度差を与えて両極間に生じる起電力を検出する方式である。
  3. 除湿器は、試料ガス又は反応用ガス中の水分を凝縮などの方法によって除去する装置である。
  4. 試料採取部において、試料ガス中のダストを除去するためにフィルタが用いられる。
  5. 可搬形の計測器では、ゼロドリフト試験における4時間当たりの最大偏差が、各測定段階(レンジ)ごとに規定の範囲内であることが求められている。

 

正解と解説

1 磁気式の計測器は、常磁性体である酸素分子を、高温に加熱することで磁化された際に生じる吸引力を利用して、酸素濃度を測定する装置である。

 

問12 標準液の調製

問12

物質Aを90%(質量分率)含む試薬を1.0 kgの溶媒に溶かし、物質Aの質量濃度が1.0 mg/Lの標準液を調製する。このとき、量り取るべき試薬の質量として、最も近いものを次の中から一つ選べ。ただし、標準液の密度は0.80 g/mLとする。

  1. 0.80 mg
  2. 1.0 mg
  3. 1.2 mg
  4. 1.4 mg
  5. 1.6 mg

 

正解と解説

4 1.4 mg

 

問13 排ガス試料採取方法

問13

「JIS K 0095 排ガス試料採取方法」に記載されている試料ガス吸引採取方式における、測定成分と使用可能な採取管の材質の組合せとして、誤っているものを一つ選べ。

  1. (測定成分)シアン化水素 (採取管の材質)ステンレス鋼
  2. (測定成分)アンモニア (採取管の材質)ステンレス鋼
  3. (測定成分)硫黄酸化物 (採取管の材質)ステンレス鋼
  4. (測定成分)ふっ化水素 (採取管の材質)シリカガラス
  5. (測定成分)塩化水素 (採取管の材質)シリカガラス

 

 

正解と解説

4 (測定成分)ふっ化水素 (採取管の材質)シリカガラス

 

問14 排出ガス中のメタン自動計測器

問14

「JIS B 7985 排出ガス中のメタン自動計測器」に関する次の記述の中から、誤っているものを一つ選べ。

  1. 赤外線吸収方式の計測器は、共存する二酸化炭素の影響を無視できる場合、又は影響を除去できる場合に適用する。
  2. 選択燃焼式水素炎イオン化検出方式の計測器は、共存する非メタン炭化水素の影響を無視できる場合、又は影響を除去できる場合に適用する。
  3. 赤外線ガス分析計は日本工業規格(JIS)に適合するものを用いる。
  4. フーリエ変換形赤外線分析計(FTIR)を用いることができる。
  5. 選択燃焼式水素炎イオン化検出方式による分析計の燃料ガスとして、水素を使用することはできない。

 

 

正解と解説

5 選択燃焼式水素炎イオン化検出方式による分析計の燃料ガスとして、水素を使用することはできない。

 

問15 ガス分析装置校正方法

問15

「JIS K 0055 ガス分析装置校正方法通則」に規定されている校正用ガスに関する次の記述の中から、誤っているものを一つ選べ。

  1. 校正用ガスとは、ゼロガス、スパンガス、中間点ガスの総称である。
  2. 校正用ガス調製装置は、未知濃度の目的成分ガスから校正用ガスを調製することができる。
  3. ゼロガスは、分析装置の最小目盛値を校正するために用いる。
  4. 希釈ガスは、校正用ガスを調製する際に、目的成分ガスをある濃度に希釈するために用いる。
  5. 校正用ガスの調製、充てんには、ガラス製容器を使用することができる。

 

  

正解と解説

2 校正用ガス調製装置は、未知濃度の目的成分ガスから校正用ガスを調製することができる。

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