環境計量士(濃度)

第69回計量士国家試験問題の正解と解説【環濃 問21~25】

2019年12月に実施された「第69回計量士国家試験問題」の解答と解説になります。

問題文及び解答は経済産業省のHPにある「過去の計量士国家試験問題」から引用しています。

 

解説は私の見解になります。解説が間違っている可能性もありますので、予めご了承ください。

 

どうやって勉強を進めればいいのかわからない方はこちらの記事も読んでみて下さい。

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問21~25の内容は?

「化学分析概論及び濃度の計量」の問21~25の内容は以下の通りです。

  • 問21 高速液体クロマトグラフィー
  • 問22 工場排水試験
  • 問23 ICP質量分析
  • 問24 工業用水・工場排水中のアルキルフェノール類試験
  • 問25 大気中の浮遊粒子状物質

問21 高速液体クロマトグラフィー

問21

「JIS K 0124 高速液体クロマトグラフィー通則」に規定されている分析操作に関する次の記述の中から、誤っているものを一つ選べ。

  1. 試料の前処理操作を行う目的の一つとして、カラム及び分析機器の保護並びに劣化の防止がある。
  2. 溶離液は分析種、充填剤、検出器などの種類に応じて適切なものを選択する。
  3. 検出感度や選択性を高める目的で、プレカラム誘導体化法又はポストカラム誘導体化法が使用されることがある。
  4. 測定中は、溶離液の組成を変化させてはならない。
  5. 対象とする分析種や固定相に用いる物質の種類などによって、必要に応じて溶離液を使用前に脱水する。

 

正解と解説

4 測定中は、溶離液の組成を変化させてはならない。

 

問22 工場排水試験

問22

「JIS K 0102 工場排水試験方法」に規定されている水素化物発生ICP発光分析法によるひ素の定量に関する次の一連の操作において、下線を付した(ア)~(エ)の正誤の組合せとして、正しいものを一つ選べ。

a) 試料をビーカーにとり、硫酸及び(ア)硝酸を加え、更に(イ)過マンガン酸カリウム溶液を溶液が着色するまで滴加する。

b) 加熱板上で加熱して硫酸の白煙を発生させる。

c) 室温まで放冷した後、水、塩酸、(ウ)よう化カリウム溶液及びアスコルビン酸溶液を加えて約60分間静置し、全量フラスコに移し入れ、水を標線まで加える。

d) 連続式水素化物発生装置にアルゴンを流しながら、c) の溶液、(エ)テトラヒドロほう酸ナトリウム溶液及び塩酸を、定量ポンプで連続的に装置内に導入し、水素化ひ素を発生させる。

e) 発生した水素化ひ素と廃液とを分離した後、水素化ひ素を含む気体を発光部に導入し、波長193.696 nmの発光強度を測定する。

  1. (ア) (イ) (ウ) (エ)
  2. (ア) (イ) (ウ) (エ)
  3. (ア) (イ) (ウ) (エ)
  4. (ア) (イ) (ウ) (エ)
  5. (ア) (イ) (ウ) (エ)

 

正解と解説

1 (ア) (イ) (ウ) (エ)

 

問23 ICP質量分析

問23

ICP質量分析装置の構成に関する次の記述の中から、正しいものを一つ選べ。

  1. スプレーチャンバーは、ネブライザーから発生させた霧のうち、粒径の大きい霧だけを選択して、プラズマに導く役割を持つ。
  2. インターフェース部には、サンプリングコーン及びスキマ―コーンを使用している。
  3. イオンレンズ部は、プラズマから中性粒子を効率よく質量分離部に導くための部分である。
  4. 四重極形質量分析計では、固定磁場を利用してイオンをその質量によって分離する。
  5. 検出部は、質量分離部で分離された電子を検出し、読み取り可能な信号に変換する部分である。

 

 

正解と解説

2 インターフェース部には、サンプリングコーン及びスキマ―コーンを使用している。

 

問24 工業用水・工場排水中のアルキルフェノール類試験

問24

「JIS K 0450-20-10 工業用水・工場排水中のアルキルフェノール類試験方法」に関する次の記述の中から、誤っているものを一つ選べ。

  1. 試料容器には、共栓ガラス瓶を用いることができる。
  2. 試験は試料採取後、常温で1週間程度静置してから行う。
  3. 試料の前処理には、溶媒抽出法又は固相抽出法を適用する。
  4. 試料の濃縮には、ロータリーエバポレーターを用いることができる。
  5. 測定には、ガスクロマトグラフ質量分析法を用いることができる。

 

 

正解と解説

2 試験は試料採取後、常温で1週間程度静置してから行う。

 

問25 大気中の浮遊粒子状物質

問25

「JIS B 7954 大気中の浮遊粒子状物質自動計測器」に規定されている光散乱方式の自動計測器に関する次の記述について、(ア)~(ウ)に入る語句の組合せとして、正しいものを一つ選べ。

 光散乱方式は、粒子による(ア)光量から(イ)濃度としての指示値を得るものである。レーザーダイオードやタングステンランプなどが(ウ)として使用される。

  1. (ア)吸収 (イ)相対 (ウ)ベータ線源
  2. (ア)吸収 (イ)質量 (ウ)光源
  3. (ア)散乱 (イ)相対 (ウ)ベータ線源
  4. (ア)散乱 (イ)質量 (ウ)ベータ線源
  5. (ア)散乱 (イ)相対 (ウ)光源

 

  

正解と解説

5 (ア)散乱 (イ)相対 (ウ)光源

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